金玉山(きんぎょくざん)雙林寺(そうりんじ)は、薬師如来さまと歓喜天さまをお祀りする京都東山にある天台宗寺院です。延暦寺の直末寺でもあります。また、京都十二薬師霊場第七番札所となっており、朱印をお渡ししています。
いわゆる観光寺院ではありませんので、きれいなお庭や墨蹟など観るものはありませんし、博物館のように間近で仏像を鑑ることもできません(開帳はしています)。また、歓喜天さまは秘仏ですので、非公開にて、今後も開帳予定はありません。
そもそも雙林寺は、桓武天皇と天台宗をお開きになった伝教大師さまが平安時代に国家の平和、平安、皇室の安寧などを祈る寺院として建立された寺です。
その起源を脈々と受け継いでおり、伝教大師さま御作の薬師如来坐像(重要文化財)を通して、大いなる仏さまに祈りを捧げていただきたいと思います。本堂内での勤行は可能です。
また、日本最初祈祷道場といわれ、現在も毎月、祈願護摩を奉修しています。どなたさまもご参列いただけますので、どうぞおまいりくださり、ご自身の祈願だけではなく、他のためのお祈りをいただければと思います。
「悠々たる三界(さんがい)は純(もっぱ)ら苦にして安きことなし」
伝教大師さまは19才で比叡山に登り、それから12年間ひたすら学問と修行に励まれました。これはその頃に書かれた「願文」のはじめにあるお言葉です。
悠々は「はてもない」かたち、三界(欲界・色界・色界)は要するに我々の住むこの世界のことです。 世界は果てもなく広いけれども、結局は苦しいもの、思う様にならないものだと、大師は率直に仰ったのです。
たしかに、私たちの期待通りに行かないことばかりです。 何故でしょうか? 世の中は日々あらゆる物事が絶えず変化して行きます。ところが私たちは、そのことが頭では分っているのに、自分勝手な欲望を満たそうとします。いつまでも若く、美しくありたい、もっとお金持ちに、出世して偉い地位につきたいとか、 好きな人ばかりの世界、嫌いな人のいない世界がほしいなどという欲望は、たとえ一時はかなえられたとしても、いつの間にか消えて行きます。決して長続きもしなければ、まして固定化する筈はありません。たまたま思う様になった時は嬉しいのですが、やがて失われてしまえば、かえって、それが悲しみや悩みの種になります。
「所詮、世の中は私たちの望み通りにはならないものだ」と若い青年最澄は見抜かれたのです。そこで苦ばかりだと嘆いていてもどうしようもありません。いかにそこを解決していくのか根本的な大問題なのです。
≪毎月≫
●1日 午前11時より 十一面観音祈願護摩
●8日 午前11時より 薬師如来祈願護摩
●第3日曜日 午前11時より 十一面観音祈願護摩
●24日 午前10時より 地蔵堂前にて勤行
※各行事およそ15分くらい前に数珠をご持参の上、お集まり下さい。
※所要時間は、およそ1時間弱です。雙林寺特製勤行儀をお貸ししますので、修法中はお勤め(読経)をお願いします。
※地蔵堂前での勤行は、般若心経をお唱えします。
※いずれの行事も、終わってから茶菓子の接待があります。
お守り、御札の発送も承ります。
遠方などで、雙林寺にお越しになれない方は、祈祷受付のページより祈祷を受け付けさせていただきますので、お申し込みください。
願いを込めて浄書されたお写経は、天台宗一隅を照らす運動本部を通じて、「百万巻写経」として比叡山延暦寺の法華総持院東塔に奉安させていただきます。その為、納経料は1000円(1巻)となっております。
天台宗 金玉山 雙林寺
京都市東山区下河原鷲尾町527
※駐車場はありませんので、公共交通機関か、市営円山公園地下駐車場、大型観光バスは、知恩院バス駐車場をご利用ください。
●来寺について
インターネット、古文書などの情報をもとにその確認などで来寺される方がおられますが、歴史の変遷において寺の状況は変化しており、現在はその情報と一致しない場合がほとんどです。
折角、遠方からお越しいただいても無駄足になる場合もしばしばございますので、予め、メールなどにてお問い合わせくださいます様お願いします。
●東山七福神めぐりについて
かつて「福禄寿」をお祀りしておりましたが、現在、ご尊像は行方不明となっております。
したがいまして、東山七福神めぐり用の朱印も発行いたしておりません。
●本堂前で営業されている藤田石材店と雙林寺とは別々ですので、犬などの苦情は、直接藤田石材店事務所へお申し出ください。
■天台宗 金玉山 雙林寺 〒605-0072 京都市東山区下河原鷲尾町527
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