御本尊

天台宗では、その寺の本尊として薬師如来像が安置されていることが比較的多いですが、雙林寺も例外ではありません。堂々とした一木造りの等身薬師座像を本尊としておまつりしております。材は、榧材一木造り。
  頭、体部分を一材で彫り出し、膝前は横一材接いであります。腹部や腰部にも小さな材を接いであります。また、肉身部には漆箔が施されてあります。また、着衣部には彩色が施されていますが、ほとんどわかりにくくなっています。
  肉髻(にくけい)部は大きく、しかも高く造られているのが特徴です。螺髪(らはつ)のひとつひとつは先端が尖り、しかも数多く細かい刻みがはいっています。眉は円弧を描き鋭く鎬立たせています。
 目は伏目で、鼻筋が長く、あごは短く小さく造られています。面貌は丸顔でその頬の張りは強く、両耳は長く大きいです。肩の張りも大きく厚みに富んでいます。胸板から腰部への厚みも十分にあって実に安定感が強く感じられるお姿です。
 乳部や腹部にみるくくりは深く、着衣の衣文の彫り方は抑揚があって力強くなっています。膝前の高さと膝張りの大きいことは量感に富んだどっしりとした体貌を印象づけます。右ひじ、両手先、持ち物などは別造りして矧いであります。

  寺伝によると、この薬師如来さまは今から約1200年前、当寺開創といわれる伝教大師によって造られたとされています。国の重要文化財に指定されております。

 

◇御真言◇

おん。ころころ。せんだり。まとうぎ。そわか。