4.聖天さまのご利益

 宇宙の本体である大日如来は、あらゆる生き物を生み出し、生かす存在でありますが、あまりにも広大で漠然としているため、われわれ人間の感覚ではうかがい知る事ができません。 

 そこで、その大きな徳の一部分をとりあげて『ほとけ』と認識いたします。純粋な真理の中にいる存在を「如来」といい、悟りと凡人の中間の存在を「菩薩」と呼びます。お釈迦さま、阿弥陀様は如来ですから、悟りの内容を説いて真理へと導きます。観音さま、お地蔵様は菩薩として、われわれの世界に救いをもたらしてくれるのです。しかし、人間がが生きていくうえでは、真理とは逆の方向になりうる願いが多いのが実情です。欲望は無いほうがよいのですが、生活していく上で、どうしても必要な欲もたくさんあります。

 われわれは、まず生きていかなければなりません。よりよい生活、よりよい人生を望むのは人間として当然ではないのでしょうか。こういうときは誰に頼ったらよいのでしょうか? 

 真理の側から救い導いていくのが『ほとけ』ですが、逆に常にわれわれの側にあってサポートしてくれる存在を『天』といいます。これはいわゆる「神さま」とよばれる方々です。欲望の存在するこの世界にいてくださるからこそ、現実生活を送る上での願いを受け止めてくれるのです。お釈迦さまはわれわれを導く偉大な先生ですが、聖天さまはちょうど貴方にとって血のつながった両親なのです。 

 したがって、生まれたときからあなたのことをよく知っておられますし、望んでいることもお見通しなのです。あなたが生きていく上での願い事なら何でも受け止めてくださいます。聖天さまの願いは貴方が充実した人生を送ることなのですから…。