設立趣意書

 金玉山雙林寺は、桓武天皇の御勅願にして比叡山天台宗祖伝教大師最澄様を開祖とする玉体安穏国家泰平の日本最初の護摩祈願寺にて、薬師如来様、大聖歓喜天様をお祀りしております。

 

 当山の薬師如来御尊像は、およそ千二百年前、伝教大師様の御作で、国の重要文化財に指定されている御本尊です。薬師如来様は、十二の御誓願をお立てになり、日光菩薩、月光菩薩、十二神大将を御脇立とされ、一年中、昼夜共に私たちをお守り下さいます。人間は、生まれてから死ぬまで富貴を論ぜず、病気ほど恐ろしいものはありません。どんな億万長者、貴人であっても病の苦しみには敵いません。しかしながら、もし病気に苦しむ方はこの仏様を念ずれば、たちどころに御利益を頂戴出来ますし、もちろん身体上だけでなく、心の病をも癒して下さる事は言うまでもありません。

 

 また、大聖歓喜天(=聖天)御尊像は、生駒山宝山寺松本実道大僧正に勧請頂きました、正に生駒聖天ご分身とも言うべき御像(秘仏)です。経文の中に「一度信仰すれば、いかに宿縁の薄い因縁の悪い人でも、皆ことごとく願望を満たし、抜苦与楽・転貧与福の大利益を被る」と説かれております様に、聖天様を信仰し、世に出て功を成し、富貴栄達した人々は、枚挙するにいとまがありません。商売繁盛、夫婦和合、福祉円満、諸人愛敬、立身出世など、どんな願い事も叶えて下さいます。

 

 このような由緒ある雙林寺の御仏にお仕えすることにより、自己の修養を高め、心豊かになり、「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」という、伝教大師様のご精神で以て、一家の幸せと繁栄を願うと共に、より良い明るい社会づくりに務め、広くは世界平和に寄与しようとする集まりで、平成19年9月、本会は発足致しました。何卒、この趣意に御賛同賜り、本会に御入会下さいます様、心よりお願い申し上げます。